皆さまこんにちは、モモです♪
今回は古事記の天岩屋戸神話(あめのいわやとしんわ)をご紹介。
有名な神話なので、知ってる方も多いのではないでしょうか。
天岩屋戸にお隠れになったアマテラスを連れ戻すために、神様たちが協力して作戦会議を始めます。
さてアマテラスがいなくなった世界はどうなってしまうのか、神様たちはどうやってアマテラスを連れ戻すのか…。
特に神様たちの大作戦は見どころです♪
アマテラス天岩屋戸にお隠れに
高天原(たかまのはら)に来たスサノオの暴挙に困り果てたアマテラスは岩戸に隠れ、入り口に大岩を置きました。
アマテラスは「天照大御神」という名前の通り、天から世界を照らす太陽を象徴とする神様です。
そのアマテラスがお隠れになっては、世の中はたちまち暗闇に包まれてしまいました。
高天原も葦原中国(あしはらのなかつくに)も、夜が続くばかりで真っ暗。
悪い神々が騒ぎ出すと、とたんに災いが一斉に起きました。
病が流行ったり、作物が育たなかったり、世の中の治安・秩序が崩れていきます。
アマテラスがいない世は、こんな大変な騒ぎになってしまうんですね。
そこで困った八百万の神々は河原に集合して作戦会議を始めました。
神様たちの大作戦(岩戸開き)
作戦を考えたのは思金神です。
思金神は造化三神の高御産巣日神の子で、知恵や学問を司る神様。
思金神が考えた作戦
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常世の長鳴鳥(ニワトリ)を集め、鳴き声で夜明けを知らせる。
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天安河の岩と、金山の鉄で、鍛冶屋の天津麻羅に鍛えさせる。
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その鍛えたもので伊斯許理度売命が「鏡」を作る。(八咫鏡)
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玉祖命 が「八尺瓊勾玉」を繋いだ珠(たま)を作る。
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天児屋命 と布刀玉命 が雄鹿の肩の骨を抜きとって、朱桜(かにわさくら)の枝で焼くという占いをする。(作戦実行の合図)
いよいよアマテラスを引っ張り出す作戦開幕ですね。
ここで作られた「八咫鏡」「八尺瓊勾玉」は、天皇家に代々伝わることになる「三種の神器」なんです!感動!
さて思金神のアイデアはここからが本番ですよ。
天の香具山(あめのかぐやま)の榊(さかき)に、八尺瓊勾玉を繋いだ珠と八咫鏡、それから白和幣・青和幣という布を飾りました。
この飾り付けした榊を、布刀玉命が持って天岩屋戸の前で掲げます。
そこで天児屋命が祝詞(のりと)を奏上しました。
岩戸の端っこでは天手力男神が待機。
さて皆さまお待ちかね、ここであの女神の登場です。
天岩屋戸の前に、桶を逆さにして上りましたのは、天宇受売命!
天宇受売命はドンドンと桶を踏み、神懸かりして、服の紐を解いて胸もあらわに、ハダカで踊りまくります。
すると高天原の神様一同大爆笑!
なんで天宇受売は踊ってるの?神々もどうして笑ってるの?
気になったアマテラスは少し外を覗きました。
そこで布刀玉命と天児屋命が八咫鏡を差し出し、鏡にはアマテラスが映ります。
すると鏡は光り輝きアマテラスは自分だとは気づかず「本当に外が明るいの?」と不思議に思い、さらに身を出しました。
今だ!と、端っこに待機してた天手力男神が、アマテラスを岩戸から引っ張り出します。
布刀玉命はいそいで「しめ縄」を張り、アマテラスに「もうお隠れにならないでください」と進言。
アマテラスが外に出ると、たちまち世界は明るくなり、災いも消えて再び平和が訪れました。
このしめ縄が「結界」のような役割になり、しめ縄を張ると入れなくなるようですね。
神社にも「しめ縄」がありますが、しめ縄は神様の神域と俗世との堺であり、“悪いもの”が入らないように結界としての機能があるといいます。
そう考えると、出雲大社の反対に張られているしめ縄は不思議ですね。
この話しはまたの機会に…。
さて天岩屋戸神話は、思金神の作戦勝ちでしたね!
神様達の連携プレイも大成功♪
特に天宇受売命は体を張って見事アマテラスを誘い出しましたね。
おまけ:天岩屋戸はどこ?
天岩屋戸とされる場所は、実は日本各地に存在します。
例えば「宮崎県の天岩戸神社」「奈良県の天岩戸神社」など、まだまだあります。
その中で私が行ったことがあるのが、三重県の二見興玉神社!
二見興玉神社の境内に「天の岩屋」があるんです。
早朝に撮った写真なので、朝日が映えて神秘的ですね。
とても空気が澄んでいて、清々しいのでおすすめ!
気になる方は、ぜひ足を運んでみてくださいね♪
二見興玉神社 | |
〒519-0602 | 三重県伊勢市二見町江575 |
まとめ
スサノオの悪戯に悲しんだアマテラスが、天岩屋戸にお隠れになって、世界が闇に包まれてしまいました。
困った神々が河原に集まり、思金神のアイデアにより、作戦を立てます。
天宇受売命をはじめ、神々が踊り歌い楽しんでいるのを不思議に思ったアマテラス。
その楽しそうな笑い声に誘われて、アマテラスが少し戸を開けたとき、引っ張り出すという力技!
世界に再び光が満ちました。
以上今回は天岩屋戸神話でした。
次回はスサノオと八俣大蛇(やまたのおろち)のお話しになります。